商品検査の取り組み
特別管理原材料検査
【品種判別・遺伝子組換え・産地判別検査】
生協の商品には、「古今東北」商品など、原料の品種や産地などを指定したものがさまざまあります。
品種や産地、遺伝子組換え等のこだわりを持った原材料について、使われている原料が指定通りであることを、検証が可能なものについて科学的に確認しています。これを「特別管理原材料検査」と呼んでいます。
2007年5月に牛肉コロッケ原料偽装事件があったほか、その後もわかめやウナギなどの産地偽装や、消費・賞味期限日の偽装、使用原材料の偽装など、食品偽装事件が多く発生しました。
このような食の安全・安心に対する組合員の不安を払拭する取り組みの一つとして、2008年より、実施しています。
検査している項目
品種判別・遺伝子組換え・産地判別
<品種判別検査:外部検査機関 ビジョンバイオ株式会社様ご提供>
品種判別検査とは
検査品から、DNAを取り出し、その品種に特有のDNAを増やして品種を特定する検査です。
-
①サンプリング~抽出
ミキサーで細かく粉砕した試料(検査品)に試薬を入れ混合させて、DNAを取り出します。
-
②DNA増幅
取り出したDNAを人工的に機械(サーマルサイクラー)で増やします。
-
③解析
増やしたDNAを寒天などから作成される「アガロースゲル」に入れて電気にかけ(電気泳動)、確認します。
<産地判別検査:外部検査機関 同位体研究所様ご提供>
産地判別検査とは
判別する検査品に含まれる炭素、窒素、酸素、水素などの安定同位体比を測定し、産地ごとの特徴的な値と比較します。特定の地域で生育した農水産物は、その地域の土壌や水の特徴を反映した特有の同位体比を示します。
-
①サンプリング
微粉末にした試料を適切に測定するための秤量です。
-
②分析
左側/元素分析計(EA):炭素、窒素の測定を行っています。
右側/熱分解炉(TCEA):酸素、水素の測定を行っています。
-
③解析
分離したガスを測定し、検出された結果(ピーク)を使用して、同位体比(*)を算出しています。
*同位体比:同じ原子でも質量数が異なるものを同位体と言い、この各同位体の存在比率が同位体比です。
こんな検査をしています
「品種検査」の例 :玄米、小麦、大豆等。
「遺伝子組換え検査」の例 :納豆や豆腐・揚げに使用する原料大豆。
「産地判別検査」の例 :わかめ、うなぎ等。
検査の実施状況